「それでーー」
と待ちかねて私は口を挟んだ。
「いったい何物なんです?」
「星でございます」
「星だって?」
「あの天にある星か?とおっしゃるのでございましょう」
と相手は指で天井を指した。
(星を売る店 より抜粋)

 

 

予告★10月の文豪モクテル
稲垣足穂「流星採集」
10月の文豪モクテルは稲垣足穂です♪
「一千一秒物語」から「星を売る店」をイメージしたノンアルコールカクテルです。
自家製ジンジャーシロップを使用した、ぴりっと辛いノンアルコール・ジンジャービア。
グラスの底にはスライス生姜のお月様が沈んでいます*
ふしぎな青色にかがやいている窓をみた。青い光に縁がある晩だ、
こんどは何者であろう、と近づいてみると、何と、その小さいガラス窓の内部はきらきらした金平糖でいっぱいでないか!
ふつうの宝石の大きさのものから、ボンボンのつぶくらいまで、色はとりどり、
赤、紫、緑、黄、それらの中間色のあらゆる種類がある。
(星を売る店より抜粋)
色も大きさも様々な星のかけらたち。本編にはこんな描写もございます。↓
——-このものは召し上がることだって出来るのでございます。
たとえばでございます。コクテールの中へお入れになっても、風味、体裁、なかなかしゃれたもので、
さくらん坊だの乾ぶどうだのあんずの実だののたぐいとはまた段が異なります。
….
こちらのモクテルには星を売る店から拝借してきた金平糖つき。
是非グラスの中に入れ、物語の住人になった気分を味わってみてはいかがでしょうか◎
こちらは10月2日カフェタイムから提供スタート!
ご予約、ご来店をお待ちしております。
BAR十誡