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10月の文豪カクテル◇江戸川乱歩◇

美しい女の左の腕に、一匹の真黒に見えるトカゲが這っていた。

それが彼女の腕のゆらぎにつれて、吸盤のある足をヨタヨタと動かして、這い出したように見えるのだ。

今にもそれが、肩からくび、頸からあご、そして彼女の真赤なヌメヌメとした、唇までも、這いあがって行きそうに見えながら、いつまでも同じ腕にうごめいている。

真にせまった一匹のトカゲの入墨いれずみであった。(江戸川乱歩\黒蜥蜴より抜粋)

 

『 ディアマン(Diamant) 〜江戸川乱歩 / 黒蜥蜴〜 』
(和梨と柚子のGimlet 〜ブルーマロウの花弁を添えて〜 )

 

10月の文豪カクテル第一弾は、日本のを代表する怪奇小説の巨星、江戸川乱歩。

探偵小説『黒蜥蜴』をオマージュしたカクテルは、和梨と和製クラフトジンのギムレット。

柚子や山椒の風味が漂うジン「季の美」にたっぷりの梨果汁、和三盆でほんのりと甘みを加え、仕上げに青柚子でさわやかに香りづけしました。

美貌の女怪盗が欲した高雅な宝石のような、研ぎ澄まされたカクテルです。

物語の舞台である昭和初期の日本の趣を感じる一杯。

こちらは10月末までの限定の味わいです。是非ご賞味くださいね!

 

十誡

10月の文豪モクテル◇オスカー・ワイルド「天国の箱庭」

「この壊れた鉛の心臓は溶鉱炉では溶けないぞ。 捨てなくちゃならんな」 心臓は、ごみために捨てられました。

そこには死んだツバメも横たわっていたのです。

神さまが天使たちの一人に「町の中で最も貴いものを二つ持ってきなさい」とおっしゃいました。

その天使は、神さまのところに鉛の心臓と死んだ鳥を持ってきました。
神さまは「よく選んできた」とおっしゃいました。

「天国の庭園でこの小さな鳥は永遠に歌い、 黄金の都でこの幸福の王子は私を賛美するだろう」

(幸福の王子より抜粋)

◇10月の文豪モクテル◇
オスカー・ワイルド 「天国の箱庭」

 

10月の文豪モクテルはオスカー・ワイルド。

誰もが子供の頃に読んだ童話「幸福の王子」をオマージュしたモクテルです。

貧しい人々に身をささげ、最愛のツバメと共に旅立った王子の住まう、小さな楽園をイメージして創作いたしました。

洋梨の甘さとミルクが合わさり、まろやかで優しい淡雪のような味わいです。

王子の瞳のサファイア、剣の柄を飾っていた真っ赤なルビー…たくさんの宝石を淡雪のようなクリームに飾り付け、金箔を散りばめました。

きらきら輝く宝石キャンディーは自家製です★

10月末までの限定の味わいです。

ふわふわと優しいデザートのようなモクテルをお愉しみください。

※こちらはカフェタイム(15:00~18:00)限定メニューです。バータイムにはご注文いただけませんのでご注意くださいませ。

 

十誡