NEWS

8月の文豪カクテル第二段◇宮沢賢治◇

賢二2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、りんどうの花が咲いている。もうすっかり秋だねえ。」カムパネルラが、窓の外を指さして云いました。
線路のへりになったみじかい芝草しばくさの中に、月長石ででもきざまれたような、すばらしい紫のりんどうの花が咲いていました。
「ぼく、飛び下りて、あいつをとって、また飛び乗ってみせようか。」ジョバンニは胸をおどらせて云いました。
「もうだめだ。あんなにうしろへ行ってしまったから。」
カムパネルラが、そう云ってしまうかしまわないうち、次のりんどうの花が、いっぱいに光って過ぎて行きました。
と思ったら、もう次から次から、たくさんのきいろな底をもったりんどうの花のコップが、くように、雨のように、眼の前を通り、三角標の列は、けむるように燃えるように、いよいよ光って立ったのです。

(宮沢賢治 銀河鉄道の夜より抜粋)

 

賢二

 

 

 

 

 

 

 

 

8月の文豪カクテル第二弾、宮沢賢治「月長石」

誰もが不動の一度は触れたのことのある童話の名作をカクテルプレートに表現いたしました。

リンドウの花を連想させる薄紫色のカクテルは、自家製ブルーベリージャムをふんだんに使用したヨーグルト風味のまろやかな味わい。

銀粉の星屑をちりばめた 銀河プレートには琥珀糖、胡桃、マスカルポーネチーズを添えたバケット、ジョバンニとカムパネルラに見立てた小さなベリーが寄り添います。

 

賢二プレート

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらも8月末までのご提供です。漆黒に輝く星屑のかけらを是非ご賞味下さいね。

十誡

 

 

8月の文豪カクテル第一弾◇室生犀星◇

金魚

 

 

 

 

 

 

 

「あたい達の命ってみじかいでしょう、だから化けられたら、何時か化けて出てみたいと思うわよ」

「何処にも、あたいのような良い金魚はいないわよ、お判りになる、おじさま」

(室生犀星 蜜のあわれより抜粋)

 

8月の文豪イメージカクテル第一弾、室生犀星「金魚草」

蜜のあわれの主人公、金魚の赤子をイメージした真っ赤なカクテルです。

ジンをベースにフレッシュなスイカ果汁をたっぷり使用。

金魚鉢をイメージしたころんと可愛い丸いグラスに重なる脚の無いカクテルグラス。

リムドした岩塩でスイカの甘さがさらに引き立ちます。

 

タイトルの「金魚草」の花言葉は「清純な心」「快活」「おしゃべり」「でしゃばり」「おせっかい」
「大胆不敵」「無作法」そして「欲望」。

8月末までのご提供になりますので是非ご賞味下さいませ。

 

十誡